人は病によりて道心おこり候か

鴨川市小湊の夕日
鴨川市小湊の夕日

私の主な移動手段は自家用車。

年間二万キロ以上走っています。

まるで運転が仕事のような毎日で、

全国あちこち飛び回っています。


千葉県鴨川市に来ています。

恩師が入院されたとの知らせを受け

お見舞いに伺いました。

7年前、私も生死をさまよう程の大病をして

入院した同じ病院です。

あの時、ベットから眺めた同じ景色を

恩師もじっと見つめておられました。


何はなくとも、健康が一番

つくづく、そう思います。

こうして元気に動けることに

改めて感謝せねばならないと

実感します。


「病院でリハビリするより、

 早くお寺に戻って

 お経読んだり、木鐘たたく生活によって

 リハビリに替えたい」

恩師は、そうおっしゃっていました。


どんな出来事にも、そうなる理由があり

必要があるから起きてくるもの、といいます。

特に病は、メッセージが顕著だともいいます。


私自身を振り返っても、そう思います。

病の極限で苦しむ渦中には、そんな気づきもなく

くそったれ!と病を憎み恨み余裕もありませんでしたが、

峠を越えて一人静かに天井を見つめていると、

己が犯した過ちを振り返り

多くの方々の助けで

生かされている事実に感謝あるのみでした。


日蓮大聖人様が、こうおっしゃております。

「人は病を得ることによって

 道を求める心が起きてくる」


道を求める心とは、「本気度」です。


当たり前の日常が、当たり前ではないのだと、

本気で生きる大切さを改めて感じております。


今朝は御宝前にて恩師の早期回復を御祈念し

天地宇宙に生かされている「この命」に

手を合わせました。