常総市水害ボランティア

決壊した鬼怒川と遠景の筑波山
決壊した鬼怒川と遠景の筑波山

妙法庵秋季彼岸会は

秋晴れに恵まれ、賑やかに法要を営みました。


今日は高萩から130キロほど離れた

常総市の水害ボランティアに行って参りました。

連日、県内外から数百名の方々が

支援に来てくださっているようです。

震災以降、ボランティア運営の仕方も

共有されてきているので、

今回の運営会場も非常に手際よく、

道具の貸し出しから飲料の配布、声かけ等、

こちらが恐縮するほど、配慮がなされていました。


駐車場で目にする各地の他県ナンバー、

長靴・軍手姿の老若男女、

戦場のようなボランティアセンターで

てきぱきと人員をさばき、配置する職員の方々。

もう、それだけで感動するし

有難いし、こんなにも多くの方が

全国各地から助けに動いて下さっている事実に

卒倒しそうになります。


説教じみたことは言いたくないけど、

法華経に登場する地湧の菩薩

(仏様の使いとして、世を救うために地面を割って出てくる無名の菩薩たち)

というのは、この人々の姿だろうと思いました。


今日は5人でチームを組み活動しましたが

神奈川の藤沢市、そして三重県から支援に

来られた方もいて、茨城の為に本当に

有難うございますと頭を下げました。


町の至る所に消毒の石灰が撒かれ、

水害の甚大さを目の当たりにしました。

今日伺ったのは、80代一人暮らしの

女性のお宅。

床上浸水の為、家屋の清掃片付けの

お手伝いをさせて頂きました。


部屋の床がはがされ、泥をかき出した後

乾燥させる為に、地面の土がむき出しに

なったまま扇風機をフル稼働していました。


「今回、自分も被災して初めて

震災の方々の気持ちが分かりました。」

「本当は泣きたいんだけど、涙が出ないんです」

胸の内を我々に話してくださいました。


藤沢から来た方は大工さんのようで、

プロの視点から家の状態を点検し

今後、悪徳業者につけこまれないよう

周りの清掃や補修に働いておられました。


近隣の町から来た30代の主婦の方は

優しくお話をお聞きし、涙を流し

時に明るい笑い声を一緒に上げながら

心のケアをされていました。


私は、お風呂の大掃除と仏壇の掃除・飾り直しを

させていただきました。

浸水して以来、お風呂にも入っていないというので

今夜からゆっくり温まっていただけるといいなと思います。


これからもまだまだ人手は必要で、

炊き出しや、マッサージのボランティアを

大募集しているとの事です。


帰り道、爽やかな夕焼け雲の一部分に

天使のような形をした虹が出ていました。

吉兆に早期の復興を祈りました。