奥多摩仏舎利塔42周年法要

東京都と山梨県の境に位置する

標高982mの大寺山。

その昔、この地に大きなお寺があったそうだ。

 

その霊地に今から42年前、

日本山妙法寺の御出家と御信者さん達が

お釈迦様のお舎利(遺骨)を収めた仏舎利塔を

湧現させた。

 

道なき道を登っていくと、

白亜の美しい仏舎利塔が

突然出現する。

日本で一番大きな仏舎利塔だそうだ。

この山頂に、どれほどの労力で

この作業に取り掛かられたことか

想像を絶する。

 

眼下には都民の水源である

奥多摩湖があり、湖畔からも

仏舎利塔が拝める。

 

近年、荒廃していたが

御出家や御信者さんの尽力により

塗り替えや補修作業、境内整備が進められ

見事に復興された。

私も一昨年、ペンキ塗りの御手伝いに

伺ったが、仏舎利塔のてっぺんまで

上って作業をする御信者さんの姿には

本当に頭が下がる思いだった。

 

今日の法要は、天候にも恵まれ

龍の鱗のようなグラデーション雲が

たなびいていた。

諸天善神が喜んでいるのが

まざまざと分かる不思議な

空模様だった。

 

見宝塔品を唱える最中、

てっぺんから御信者さんが

たくさんの花びらを撒いてくださり

風にのって仏舎利塔の前を舞う光景は

この世の浄土を見るようだった。

 

僧俗一体となり、太鼓をたたいて

お題目を唱えると、散った花びらが

竜巻のように回旋しながら傍で舞つづけ

歓喜を表現しているように見えた。

 

お経に書いてある仏様の浄土の世界が

眼前に、まざまざと現れている。

これはすごいことだと思った。

 

真摯に道を極める御出家の功徳と、

純粋に信仰を求める御信者さんの

精神性が一体となり、

お浄土を現出させるのだろうなと、

本当に感動した。

 

来賓の小菅村教育長さんも

心が洗われる法要で感動しましたと

挨拶されていた。

 

地元に受け継がれる大菩薩太鼓と

大田区から八丈島太鼓の素晴らしい奉納もあり

参列の皆さんが信仰の歓喜を体感した法要となった。