身延山久遠寺のお会式

10月13日は日蓮大聖人様のご命日。

今年は735遠忌になります。

12日のお通夜は、お逮夜(たいや)と呼び

万灯供養やお説教が行われます。

 

12日、総本山久遠寺のお逮夜法要と

夜通し行われるお説教に参詣しました。

午後6時からの法要の後、

7時から午前3時過ぎまでお説教が

行われました。

日蓮聖人の誕生からご臨終まで

61年間のご一代記を、約20分位づつ

各お上人様が交代で高座よりお説教されます。

 

翌日の事も思うと

夜通しは寝不足になるなあ、と

最初だけ拝聴して帰ろうと考えてました。

ところが、お説教を聴き出すと

各お上人さんの個性あふれる法話と

日蓮大聖人様のご生涯について

あらためて勉強になることが多々あり、

あと一話聴いたら帰ろう、もう一話聴いたら・・・

と、結局最後まで拝聴させていただきました。

 

お寺で用意して下さった毛布に足腰を包みながら

皆さん熱心に拝聴し、合間にお題目を唱え

時に眠気で前のめりになりながらも

最後までお聴きになっていました。

 

深夜の祖師堂は、しんと冷え渡り

昼間とは違った厳かな雰囲気を

醸し出していました。

 

昔から、「お籠もり」(おこもり)といって

祭りや法要などで、信者さんたちは

お堂に一晩集まり、お経を上げたり

お説教を聴いたりしながら

信心を涵養し、人々との交流を深めていた

訳ですが、今回一晩参詣してみると

終わり頃には、お上人さんや信者さん達との

絆のような温かいものを感じました。

 

今では、こうした行事が

廃れつつありますが、

先人が行ってきた行事には

人が人として生きる深い智慧が

つまっていると思いました。

 

あらためて、日蓮大聖人様の

ご苦難のご一代に触れて

今、お題目をお唱えさせていただける

尊さを再認識させて頂きました。

 

ほぼ、徹夜で道場に戻ると

嬉しいプレゼントが。

知人がご自宅に保管していた

日蓮聖人様のご入滅絵図を

届けて下さいました。

上記の写真がそれです。

軸表装で等身大ほどの大きさです。

ご厚意で頂きました。

ご命日に、ご入滅図を頂くなんて

なんとも有難く尊い仏縁です。

 

11月開催の妙法庵お会式法要で

皆さんに拝んで頂こうと思っております。

 

日蓮大聖人様が

「魂は未来際までも身延山にすむべく候」

と仰られた聖地で、

尊いお会式を迎えることが叶いました。